(画像は沖縄市全島エイサーの様子です)
こんにちは!専業主夫の直です。
沖縄が好きなことから夫婦で移住した経験もある私が、《改めて沖縄のエイサーについて調べてみた》というテーマで記事を書いています。
前回はエイサー3級~2級レベルの基本的知識をまとめてみました。
エイサー検定「3級」、そして「2級」を合格したら次は「1級」に挑戦したいですよね?
そのために今回は、もう少し深掘りして、歴史や文化としてエイサーについて考えていきたいと思って調べてみました。
参考になれば嬉しいです(‘ω’)v
Contents
エイサーの歴史:エイサーはどのように変化してきたか?
エイサーはただ踊り継がれてきただけではなく、時代とともにその形を変えてきたのです。
戦前~戦後
エイサーは主に旧盆の行事として、各集落の青年会が中心となり、道ジュネ―を行ってきた。
道ジュネ―とは:エイサーで道を練り歩くこと
この頃は、各地域のスタイルが色濃く、他の集落と競い合うようにして踊り、地域の結束を強める役割もあった。
コザの発展
コザとは現在の沖縄市
1950年代、戦後の米軍統治下にあったコザ市では、娯楽としてエイサーを広場で披露するようになる。
ここで、道ジュネ―という伝統的な形式から、観客に見せる〖魅せるエイサー〗へと転換していった。
沖縄全島エイサーまつりの誕生
1956年に始まった〖全島エイサーコンクール〗が、現在の〖沖縄全島エイサーまつり〗の原型である。
これにより、各地域のエイサーが一堂に会し、お互いのスタイルを学び合う機会が生まれた。
このイベントは、エイサーを沖縄が代表する観光コンテンツへと押し上げる大きな要因となった。
音楽:エイサーを彩る〖地謡〗の奥深さ
エイサーの音楽である〖地謡(じうた)〗は単なるBGMではない。
その歌詞には、沖縄の人々の歴史や想いが込められている。
仲順流り(ちゅんじゅんながり)
多くのエイサー団体が演舞の最初に取り入れる定番曲。
元々は仏教的な念仏歌で、子どもの教育や教訓を伝える内容が盛り込まれている。
久高まんじゅう主(くだかまんじゅうしゅ)
琉球王朝時代の実在する人物である久高まんじゅう主を歌ったもの。
エイサーの演舞の中でも、特に勇壮で力強い太鼓の音と合わせて踊る。
唐船ドーイ(どうしんどうい)
演舞の最後を締めくくる定番曲。
会場全体を巻き込むほどの盛り上がりを生み出している。
歌詞は中国との貿易船の様子を歌ったもの。
この曲が鳴り始めるとカチャーシーが始まる。
これらの曲はただのメロディーではなく、エイサーの進行を導き、踊り手の感情を高める役割を担っているとされる。
地域性:同じエイサーでもこんなに違う!?
エイサーのスタイルは、地域によって大きく異なる。
- 太鼓の持ち方
- 叩き方
- 衣装
- 踊りの構成
などなど。
それぞれの地域の歴史や文化が色濃く反映される。
読谷村(よみたんそん)
軽快なパーランクーの音と独特の上下動を伴う激しいステップが特徴。
衣装には豪華な刺繡が施され、ダイナミックな演舞が魅力。
沖縄市
勇壮で力強い演舞が特徴。
大太鼓を中心に、力強く太鼓を打ち鳴らすスタイル。
現代的な曲を取り入れた《創作エイサー》も盛んで多様なエイサーが楽しめる。
うるま市具志川(ぐしかわ)
踊り手は女性が中心で、しなやかで優雅な動きが特徴。
太鼓の打ち方も他の地域とは異なり、繊細なリズムを刻む。
道具と衣装:細部に宿る地域の個性と歴史
衣装の地域差
白と黒の衣装
多くのエイサー団体が使用する白と黒の衣装は、死装束に由来する。
これはご先祖様を迎え、再び送り出すというエイサーの儀式的な意味合いを象徴する。
紋様やデザイン
各団体や青年会には、それぞれ独自の紋様やロゴマークがある。
この紋様は、その地域の歴史的なモチーフや団体の創設者の思いが反映されていることがある。(例えば、琉球王国の家紋など)
旗頭の役割と意味
旗頭(はたがしら)
団体のシンボルであり、精神的な柱といえる。
旗頭を担ぐ者は〖旗持ち〗と呼ばれ、踊り手の中でも特に体力と精神力に優れた者が選ばれる。
デザイン
旗頭の重さは20~30㎏。
その頂上には地域の守り神や、繁栄を願う装飾が施されている。
例えばシーサーや竜、地域の名産物などが使用される。
エイサーの社会的・文化的な役割を知る
青年会の役割
エイサーは主に地域の青年会が主体となって継承・運営されている。
青年会は、エイサーを通じて、地域の祭りを盛り上げるだけでなく、青年会の育成やコミュニティの維持にも重要な役割を果たしている。
創作エイサーの定義
伝統エイサーとの違い
- 伝統エイサーが〖ご先祖様を送る儀式〗であるのに対し、
- 創作エイサーは〖エイサー要素を取り入れたパフォーマンス〗という側面が強い。
エイサーの伝統的な要素(太鼓や掛け声など)をベースに、ロックやポップスなどの現代音楽と振り付けを取り入れている。
創作エイサー誕生の背景
伝統の継承が難しくなる中で、より多くの人にエイサーの魅力を知ってもらうために創作エイサーは生まれたと言われる。
検定対策:芸術的視点でエイサーを見てみる…
芸能としての変遷(へんせん)
祭祀(さいし)から観光へ
エイサーが旧盆の祭祀から、多くの観客に観られる観光コンテンツへと変化した。
その過程を長い歴史から理解することが検定に向けては重要なポイント。
エイサーの研究者:宮里栄一さん
エイサー研究の第一人者。エイサーの歴史や文化について多くの著作あり。
もっと勉強したい方にはオススメです。
おわりに
エイサーは沖縄の歴史と文化に深く関係しています。
エイサー検定1級を目指すのであれば、沖縄の文化をより深く知っていく必要がありそうですね。
それでは、検定頑張ってください(@^^)/~~~